会社に迷惑をかけ続ける罪悪感とどう向き合ったか|コロナ後遺症で働く50代の本音

会社に迷惑をかけ続ける罪悪感とどう向き合ったか|コロナ後遺症で働く50代の本音 健康と働き方

会社に迷惑をかけている。

この思いが、復職してからずっと消えない。大切なプレゼンの前に休む。急に誰かにサポートを頼む。他人の業務をストップさせてしまう。定期的に休みを取る。

「ごめんなさい」を何度言っただろう。数えきれない。この罪悪感とどう向き合っているか、正直に記録する。

大切なプレゼン前に休むこと|一番つらい罪悪感

罪悪感が一番強いのは、大切なプレゼンやミーティングの前に体調を崩す時だ。

数日前から準備してきた。資料も作った。当日の朝、体が動かない。慢性疲労が3割モードに落ちている。頭も回らない。この状態でプレゼンに出ても、まともに話せない。

上司に連絡する。「すみません、今日体調が悪くて…」。電話の向こうで一瞬の間がある。「わかりました、代わりにやっておきます」。その一言が、感謝と罪悪感を同時に突き刺す。

代わりにやってくれる同僚は、自分の仕事もある。自分の休みのせいで、誰かの残業が増える。誰かの予定が狂う。誰かのストレスが増える。その連鎖が見えるから、余計につらい。

一番申し訳ないのは、代わりを頼んだ相手が「大丈夫ですよ」と笑顔で引き受けてくれる時だ。怒られた方がまだ楽かもしれない。優しさが、罪悪感を増幅させる。自分の休みのせいで、誰かの1日が変わる。それがわかっているから、余計につらい。

急なサポート依頼|「また?」と思われていないか

体調が急変した時、誰かに引き継ぎを頼む。

「この件、午後から代わってもらえませんか」。チャットで送る時、指が重い。相手は快く受けてくれる。でも、心の中で「また?」と思われていないか。表面上は優しくても、内心では迷惑に感じていないか。

被害妄想かもしれない。でも、以前バリバリ働いていた自分を知っている同僚たちの前で、今の自分を見せるのがつらい。「あの人、前はもっとできたのに」。そう思われているのではないかという不安が、常にある。

定期的に休むこと|有給が減っていく不安

月に何日か、体調不良で休む日がある。有給を使う。

有給は無限ではない。使えば減る。「今年の有給、あと何日残っている?」と数えるのが怖い。有給がなくなったらどうなるのか。欠勤扱いになるのか。評価に影響するのか。

リモートワークがあるから、出社できない日でも在宅で仕事ができる。でも、在宅でも体調が悪ければ仕事にならない。「在宅勤務」と言いながら、実際はベッドで横になっている日もある。PCは開いている。チャットは見ている。でも体が動かない。返信を打つ指が重い。こんな状態で「勤務」と言えるのか。自分を騙しているような気持ちになることがある。

でも、完全に休むよりはマシだと自分に言い聞かせる。横になりながらでもメールは返せる。チャットの質問には答えられる。リモートワークだからこそ、「0か100か」ではなく「30%でも貢献する」という選択肢がある。

「ごめんなさい」を「ありがとう」に変えた

罪悪感との向き合い方で、一つだけ変えたことがある。

「ごめんなさい」を「ありがとう」に変えた。

「すみません、代わってもらって」ではなく「ありがとうございます、助かりました」。「ごめんなさい、また休んでしまって」ではなく「ありがとうございます、おかげで回復できました」。

言い方を変えただけだ。罪悪感が消えたわけではない。でも、「ごめんなさい」を繰り返していると、自分がどんどん小さくなっていく。萎縮する。声が小さくなる。存在感が消えていく。それは周囲にとってもマイナスだ。

「ありがとう」は相手を大きくする言葉だ。助けてくれた人を認める。感謝する。その方が、相手も「助けてよかった」と思えるはず。罪悪感を感じている自分のためではなく、助けてくれた相手のために「ありがとう」を選ぶ。そう考えるようになってから、少し楽になった。でも、「ごめんなさい」は自分を責める言葉で、「ありがとう」は相手を認める言葉だ。同じ状況でも、自分の気持ちが少し変わる。相手の受け取り方も変わる。

AIでマイナスを減らす努力

もう一つやっていることがある。AIに頼ることで、自分のマイナスを減らす努力だ。

会議の要約をAIに任せる。資料の下書きをAIに作ってもらう。メールの文面をAIに整えてもらう。自分一人では100%のアウトプットは出せない。でも、AIの力を借りれば60〜70%は出せる。

60〜70%では足りないかもしれない。でも、以前は100%出せていた自分が60%しか出せない。その落差が罪悪感を生む。周囲は60%でも「十分ですよ」と言ってくれる。でも自分が許せない。100%の自分を知っているから。

この「自分への失望」が罪悪感の根っこだと気づいたのは最近だ。会社に迷惑をかけているのは事実。でも、一番迷惑に思っているのは自分自身だ。以前の自分と今の自分を比べて、勝手に失望している。でも、0%よりはいい。休んでしまった日の穴を、AIで少しでも埋める。それが、今の自分にできる「迷惑をかけた分の恩返し」だ。

「頼れる大人」という評判の裏側

休職1年間で学んだことの記事で、「落ち着いている人」「頼れる大人」という評判が出てきたと書いた。

実は、その裏には罪悪感がある。怒らないのは、怒る体力がないからだ。平常心なのは、感情を出す余裕がないからだ。優しいのは、自分が迷惑をかけているから、せめて態度だけでも穏やかでいたいからだ。

美談ではない。罪悪感から生まれた処世術だ。でも、結果的にチームの空気が良くなっているなら、それはそれでいい。動機が何であれ、プラスの影響を与えられているなら、自分の存在意義はある。そう思うようにしている。

罪悪感は消えない|でも飲み込まれない

今も罪悪感はある。たぶん消えない。

でも、飲み込まれなくなった。「迷惑をかけている」は事実だ。否定しても仕方ない。事実を認めた上で、「じゃあ自分に何ができるか」を考える。

「ごめんなさい」より「ありがとう」。AIで自分のマイナスを減らす。態度だけでも穏やかに。マニュアルを丁寧に作る。周りに感謝の言葉をかける。

小さなことの積み重ねだ。

罪悪感を感じるということは、「チームに貢献したい」という気持ちがあるということだ。何とも思わない人は罪悪感を感じない。迷惑をかけて申し訳ないと思えること自体が、チームへの愛着の証拠だ。

55歳で独立を考えている理由の一つに、この罪悪感からの解放がある。自分のペースで、自分の責任だけで働ける環境。誰にも迷惑をかけない働き方。それが実現できたら、この罪悪感も消えるのだろうか。それとも、別の形で現れるのだろうか。まだわからない。

今は、罪悪感を抱えながら働く。それが現実だ。消せないなら、共存する。感謝の言葉とAIの力で、マイナスを少しでも減らす。それが今の自分にできる精一杯だ。

この記事を書くこと自体が、罪悪感との向き合い方の一つだ。自分の経験を言語化することで、同じ思いを抱えている誰かの力になれるかもしれない。「自分だけじゃなかった」と思ってもらえるかもしれない。

罪悪感を消すことはできない。でも、罪悪感を「次の行動」に変えることはできる。「迷惑をかけた→だから感謝を伝える」「休んでしまった→だからAIで効率化する」「体力がない→だからマニュアルを作って引き継ぎやすくする」。マイナスをゼロにするのではなく、マイナスからプラスのアクションを生む。それが、罪悪感と共存する方法だと思っている。でも、この積み重ねが「あの人は迷惑だけど、いてくれた方がいい」と思ってもらえることにつながると信じている。

同じように罪悪感を抱えながら働いている方へ。自分を責めすぎないでほしい。あなたがそこにいるだけで、チームにとって意味がある。体力がなくても、「在り方」で貢献できる。

罪悪感は敵ではない。「もっと良くなりたい」というエネルギーの源泉だ。罪悪感があるから改善しようとする。感謝を伝えようとする。AIで効率化しようとする。罪悪感がなかったら、たぶん何も変えようとしなかった。だから、罪悪感に「ありがとう」と言う日が来るかもしれない。まだ来ていないけれど。

ICUのベッドで「もう終わりかもしれない」と思った自分が、今会社で働いている。迷惑をかけながらでも、ここにいる。それ自体が奇跡だと思うことにしている。罪悪感を感じるほど生きている。それは幸せなことだ。それを休職が教えてくれた

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この記事は職場での罪悪感に関する個人の体験記録です。

働けない期間の後ろめたさと同時に、家計のことも常に頭にありました。実際にどう乗り切ったかはこちらに書いています。 収入激減時に家計をどう守ったか

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