ポータブル電源を買うまでに、2年かかった。
価格が高い。重い。本当に必要なのか。そういう迷いがずっとあった。でも購入してから実際に使ってみて、「もっと早く買えばよかった」と素直に思っている。特にオール電化の家に住んでいる方には、真剣に検討してほしい一品だ。
この記事では、実際に購入したEENOUR P5000PRO(5120Wh・最大4000W出力)について、購入の経緯・実使用の感想・後悔した点まで正直に書く。防災の観点から家庭用ポータブル電源を検討している方の参考になれば嬉しい。
なぜポータブル電源を買おうと思ったのか
我が家はオール電化だ。
ガスコンロがない。給湯もIHも照明も、すべて電気で動いている。便利な反面、停電が起きたら何もできなくなる。食事を作れない。お湯も沸かせない。スマホも充電できない。情報収集すらままならなくなる。
地震や台風のたびに「電気さえあればなんとかなるのに」と思っていた。カセットコンロは備えていたが、それだけでは調理はできてもスマホ充電や照明の問題は解決しない。「電気が来れば全部解決する」という状況が、ポータブル電源への関心につながった。
もう一つの動機は、ICU入院を経験したことだ。あの入院で、「いざというときに備えておくことの重要性」を体で知った。子どもが4人いる。もし長期停電が起きたとき、自分が動けない状態でも家族が最低限の生活を維持できる環境を作っておきたかった。
ただ、価格を見るたびに躊躇した。10万、20万、高いものは30万を超える。本当に使うのか。使わないまま置いておくだけになるのではないか。その迷いで2年間、買えなかった。
選んだのはEENOUR P5000PRO
最終的に購入したのはEENOUR P5000PRO(5120Wh・最大4000W出力)だ。ソーラーパネル400Wもセットで購入した。
容量5120Whというのは、家庭用ポータブル電源としてはかなり大きい部類に入る。一般的なポータブル電源が500〜1000Wh程度であることを考えると、約5倍以上の容量だ。
なぜこれほど大容量を選んだのか。オール電化の家で、家族6人分の電気をある程度まかなうことを想定したからだ。炊飯器(約700W)、電気ケトル(約1200W)、スマホ3台の充電(親2台・子ども練習用1台、各15W)、照明数か所。それだけのものを複数日にわたって使えるだけの容量が必要だと考えた。
また、ソーラーパネルが付いていること、車のバッテリーからも充電できることも大きな決め手になった。停電が長期化しても、晴れた日にソーラーで充電しながら使い続けられる。ガソリンが満タンであれば車からも充電できる。「電気が完全に尽きない手段が複数ある」という安心感は、大容量の価格差を納得させてくれた。
実際に使ってみた感想
停電・地震のときに使えた
購入後、実際に停電が発生したときに使った。電気ケトルでお湯を沸かし、炊飯器でご飯を炊き、スマホ3台を充電し、照明を点けた。普段とほぼ変わらない生活ができた。
「これがあれば食事はなんとかなる」という実感があった。子どもたちが4人いるので、食事が確保できることの安心感は非常に大きい。停電中に温かいご飯が食べられるということは、精神的な余裕にもつながる。パニックにならず、落ち着いて次の行動を考えられる。
ソーラーパネルについては、晴天時に400Wでの充電を確認できた。快晴であれば、1日でかなりの量を補充できる。曇りや雨天時は発電量が落ちるが、それでも少しずつ充電は続く。「太陽がある限り電気はなんとかなる」という感覚は、長期停電への備えとして精神的に大きかった。
エアコンには使えない。夏の停電対策は別途必要
ただし、エアコンには使えない。これは購入前から知っていたが、実際に夏が来ると改めて「痛いな」と感じる点だ。
エアコンの消費電力は冷房時で700〜1500W程度。P5000PROの最大出力4000Wで理論上は動かせる場合もあるが、起動時の突入電流(コンプレッサーの起動時に瞬間的に流れる大電流)に対応できないことが多く、エラーが出て停止してしまう。
夏場の停電でエアコンが使えないのは正直痛い。対策として、扇風機(消費電力30〜50W)で代用する計画を立てている。5120Whの容量があれば、扇風機を数日間使い続けることは十分可能だ。熱中症対策として、水分補給・扇風機・日中の外出(避難所等)を組み合わせることが現実的な対応になる。
重い。でも「置いて使う」なら問題ない
P5000PROの重量は約40kgある。
正直、一人では動かせない。購入前に「ポータブル電源」という名前から、ある程度持ち運べるものを想像していたが、この重量では現実的ではない。
ただ、使い方を変えれば問題ない。「移動しながら使う」ではなく「置いて使う」が正しい使い方だ。普段は決まった場所(我が家はリビングの壁際)に置いておき、必要なときにそこから電源を取る。キャスターが付いているので、平らな場所であれば転がして移動できる。
車への積み込みは二人がかりが必要だが、それができれば車中泊やキャンプにも使える。実際にアウトドアで使った際、家電製品が普通に動く快適さに驚いた。
購入前に確認しておくべきポイント
ポータブル電源を買う前に、確認しておいてほしいポイントをまとめる。
まず「使いたい家電の消費電力を合計すること」だ。スペック表に「最大出力〇〇W」と書いてあっても、同時に複数の家電を動かせば合計消費電力がその数値に近づく。炊飯器1200W+電気ケトル1200Wを同時に動かせば2400W必要になる。使いたいシーンを想定して、必要な出力を計算してから選ぶべきだ。
次に「バッテリーの種類」を確認する。リン酸鉄リチウムイオン(LiFePO4)バッテリーは、一般的なリチウムイオンに比べて安全性が高く、寿命が長い(3,000〜5,000サイクル程度)。防災用として長期保管・長期使用を前提にするなら、LiFePO4搭載モデルを選ぶほうが安心だ。EENOURのP5000PROもLiFePO4を採用している。
そして「保証期間」も重要だ。高額な製品だからこそ、メーカー保証が2〜5年あるかを確認しておく。購入後しばらくして不具合が出たときに、保証があるかどうかで対応が大きく変わる。
価格について確認する
購入を検討する際は、楽天・Amazonで在庫や価格を比較してほしい。同じメーカーでも取り扱い商品が異なる場合がある。
※ 筆者が実際に購入したのはEENOUR P5000PRO(5120Wh)ですが、現在ECサイトでの取り扱い状況により、同一商品が見つからない場合があります。以下のリンクは類似スペックの参考商品です。購入前にスペック(容量・最大出力・バッテリー種別)をご自身でご確認ください。
▼ EENOURポータブル電源の価格を確認する
2年間悩んだ結果、買ってよかった理由
価格への迷いは、今も「なかったとは言えない」。
でも「安心感を買った」と考えると、納得している。保険と同じだ。使わないに越したことはない。でも「いざというときに使える」という事実が、日常の不安を減らしてくれる。
地震大国の日本で、オール電化の家に住んでいて、子どもが4人いる。そういう状況であれば、ポータブル電源への投資は合理的だと今は思っている。2年間の迷いの間に被災していたら、と考えると「もっと早く買えばよかった」という気持ちはさらに強くなる。
ソーラーパネルとセットで購入したことで、日常的な電力補助にも使っている。晴れた日に充電して夜間に使うという使い方で、電力会社への依存を少し減らせている。電気代節約という観点では劇的な効果はないが、「自分で電気を作って使っている」という感覚が気に入っている。
オール電化の家に住んでいる方へ
ガスが使える家であれば、停電時もカセットコンロで調理はできる。でもオール電化の家は、停電イコール「何もできない」になりやすい。
カセットコンロ+ガスボンベの備蓄は最低限として有効だ。でもそれに加えてポータブル電源があれば、スマホの充電・照明・炊飯器・電気ケトルが確保できる。情報収集と食事確保という、災害時の最低限のラインが守れる。
容量の選び方については、家族の人数と使いたい家電の消費電力から計算することをおすすめする。一人暮らしや少人数であれば1000〜2000Whでも十分な場合がある。大家族でオール電化なら、我が家のように大容量を選ぶ価値がある。
まとめ
- オール電化の家に住んでいるなら、ポータブル電源は有力な防災備蓄
- EENOUR P5000PROは5120Whの大容量。ソーラー400W・車充電にも対応
- 炊飯器・電気ケトル・スマホ充電・照明は問題なく使える
- エアコンには対応できない。夏場は扇風機+別の熱中症対策が必要
- 重量約40kgで持ち運びは困難。据え置きで使うなら問題ない
- 「安心感を買う」という感覚で、2年間の迷いを越えた価値があった
防災備蓄を見直しているなら、水・食料と並んで「電源の確保」も検討してほしい。特にオール電化の家では、電気があるかどうかが生活の質を大きく左右する。2年悩んだ私が言えることは一つ、「早く買えばよかった」だ。
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