子どもが4人いる。6人家族だ。
家を探す時、間取りの選択肢は最初から限られていた。普通の3LDKや4LDKでは、数の上で足りない。条件を絞ると、物件数が一気に減る。
それでも建売住宅を選び、今はその家に住んでいる。間取りで何を重視したか、実際に住んでみてどうだったかを書く。
最低条件は5LDK
まず部屋の数だ。これは譲れなかった。
夫婦の寝室が1部屋。子ども部屋が最低でも2部屋。リビング・ダイニング・キッチン。それ以上の部屋があれば、将来の子どもの独立や、在宅ワークスペースとしても使える。
子ども4人が全員同じ部屋というのは、年齢差や性別を考えれば無理がある。上の子が思春期になれば個室が必要になる。下の子が小さい間は一緒でもいいが、それも限界がある。
5LDK以上、これが最初の絞り込み条件だった。
家族が顔を合わせやすい動線
部屋数の次に重視したのが動線だ。
子どもが4人いると、それぞれが別の部屋にこもりがちになる。特に上の子が成長してくると、リビングに顔を出さなくなる。それを「自然に防げる設計」があると助かる。
具体的には、玄関からリビングを通らないと各部屋に行けない間取りがいい。外から帰ってきた時に必ずリビングを通る。それだけで「顔を合わせる機会」が増える。
子どもが何人いても、家族が自然に集まれる空間があることは大事だと思っていた。リビングが「通過点」になる動線は、その意味で理にかなっている。
お風呂の広さ
6人家族でお風呂が狭いと、入浴の順番待ちが毎晩の問題になる。特に子どもが小さい間は、一緒に入ることも多い。
浴槽のサイズと、洗い場の広さ。子ども2〜3人と一緒に入っても窮屈にならない広さが欲しかった。
これは実際に内覧で確かめた。図面の数字だけでは実感が湧かない。実際に浴室に入ってみて、「ここなら大丈夫」と思えるかどうかで判断した。
子ども部屋の収納
子どもは物が多い。おもちゃ、学用品、着替え、本。それが4人分になると、収納が足りない部屋はすぐに限界を迎える。
子ども部屋にクローゼットがあるかどうか、その奥行きと高さは十分か。廊下や共有スペースに収納があるかどうか。細かいことだが、実際の生活では大きく影響する。
収納が足りない家に住むと、リビングに物があふれる。家族が顔を合わせる空間が散らかると、居心地が悪くなる。収納と動線は連動している。なお持ち家にかかる将来費用についても別途まとめている。
実際に住んでみてわかったこと
今の家に住んで数年が経つ。事前に重視した4点を振り返る。
5LDK:正解だった。子どもが成長するにつれて、部屋の使い方が変わっている。余裕のある部屋数は、生活の変化に対応できる(子どもの生活への影響も参照)。
動線:これも正解だった。子どもたちが帰宅するとリビングを通る。自然に「おかえり」が言える。意識して作らなくても、顔を合わせる機会が生まれている。
お風呂:広さは十分だった。子どもが小さい頃は一緒に入れてよかった。今は順番に入るようになったが、スムーズに回っている。
収納:ここだけ反省がある。子ども部屋の収納は足りていると思っていたが、子どもが増えるにつれて物も増えた。もう少し収納を多めに見ておけばよかった。建売は収納の量を変えられないが、内覧時に「足りるか」をもっとシビアに見ておくべきだった。
子どもが多い家の間取り選びは、「今の生活」だけでなく「5年後・10年後の生活」を想像して選ぶことが大事だ。子どもは育つ。荷物も増える。動線の重要性は年々上がっていく。
大家族の間取り選びに悩んでいる方に、少しでも参考になれば。
物件探しの実態:何件見て、どう決めたか
子どもが生まれるたびに「そろそろ引っ越しか」という話になったが、実際に動き出したのは4人目が生まれてからだった。さすがに手狭になり、週末に内覧を始めた。
実際に内覧したのは12〜15件ほど。スーモ・ホームズ・アットホームでリストを作り、週1〜2件を夫婦交代で見に行った。子ども4人を連れての内覧は正直しんどいため、どちらかが子どもと留守番しながら片方が見に行くスタイルにした。
最終的に選んだのは建売の5LDKだ。注文住宅も検討したが、土地探し・設計・施工の期間を考えると、現在の住宅から引っ越すまでに2〜3年かかる計算だった。子どもたちの学区の都合もあり、「今の条件で最善の建売を探す」方針に切り替えた。
建売を選んだ理由と、注文住宅との比較
注文住宅のメリットは「好きな間取りにできること」だ。子ども部屋の数・収納の配置・動線など、すべて自分たちで設計できる。ただし、費用は建売より高くなることが多く、完成まで時間もかかる。
建売のメリットは「すぐに住める・価格がはっきりしている・実物を確認できること」だ。実際に内覧して「この空間で生活できるか」を体で感じた上で判断できる。これは注文住宅にはない安心感だ。
我が家の場合、子どもの学区・引っ越し時期・予算の3点から逆算して、建売の5LDKが最適解だった。注文住宅への憧れはあったが、「今必要な選択」として建売を選んだ。
内覧時に必ず確認した6つのポイント
- 子ども部屋の数と広さ――子ども4人が将来個室を持てるか。最低でも4部屋、理想は6畳以上
- 収納の量と配置――ファミリークローゼットがあるか。子どもが増えると荷物も増える。廊下収納・パントリーの有無
- LDKの広さ――6人でリビングに集まれるか。最低でも20畳以上が目安
- 水回りの配置――洗面台は1つでも、トイレが1・2階それぞれにあると朝の渋滞が緩和される。我が家はトイレが各階にある点を重視した
- 日当たりと通風――南向きが理想だが、隣接建物との距離も確認。内覧は晴れの日に行った
- 学校・公園・スーパーへのアクセス――徒歩で行けるか。子ども4人の送り迎えを考えると徒歩圏が大前提
この6つを全部満たす物件はなかった。最終的には「子ども部屋の数」と「収納の量」を最重視し、他の条件は妥協することにした。
今の部屋割りと、5年後を見越した設計
現在の部屋割りは以下の通りだ。
- 1階:LDK・和室(来客用 兼 妻のワークスペース)
- 2階:主寝室・子ども部屋A(長男・次男)・子ども部屋B(長女・三男)・バスルーム
現在は2部屋に2人ずつで過ごしているが、子どもが大きくなれば個室を求め始める。その時期を5年後と想定し、和室を子ども部屋Cに転用する計画を持っている。ドアの位置・コンセントの配置・クローゼットの有無を確認した上で物件を選んだ。
「今の生活に合う間取り」だけでなく「5年後・10年後に転用できるか」を考えることが、子どもの多い家庭の物件選びで重要だと実感している。
子どもが多い家庭の「住まい選び」でよく聞く後悔
子ども2〜4人の家庭から聞いた「やっておけばよかった」をまとめておく。参考にしてほしい。
- 収納の少なさ:子ども4人分の服・学用品・おもちゃは想像以上に多い。廊下収納・ウォークインクローゼット・パントリーを重視すべきだった、という声が多い
- 洗面台とトイレの配置:洗面台が1つしかない場合、朝の洗面渋滞が深刻になる。トイレが各階にあると混雑が分散できる。我が家はトイレ2ヶ所で助かっているが、洗面台の渋滞は今も課題だ
- リビングに対する個室数:子どもが小さい時はリビングで遊ぶため広いLDKで十分に見えるが、思春期になると個室を求め始める。長期視点での部屋数は余裕を持って
- 学区の確認を怠った:引っ越してから「この小学校は荒れているらしい」という情報を知るケースがある。事前に地域の評判・登下校ルートの安全性を調べることが重要
住まい選びに正解はないが、後悔のパターンは似ている
住まい選びに唯一の正解はない。家族の人数・予算・職場の距離・子どもの学区・親との近さなど、条件が家庭ごとに違うからだ。
ただ、後悔のパターンは似ている。「今の生活しか見ていなかった」という後悔だ。子どもが小さい時期の最適解が、10年後にはすでに狭くなっている。住宅は一度買ったら気軽に替えられないからこそ、5年後・10年後の家族の姿を具体的にイメージして選ぶことが重要だ。
我が家は「10年後の子どもたちの年齢と生活スタイル」を具体的に書き出した上で物件を探した。その視点が間取り選びの判断基準になった。
まとめ:子ども4人の家、間取り選びで本当に大切なこと
我が家が5LDKを選んで2年が経つ。今のところ、選択に後悔はない。広さよりも「部屋数」と「収納」を重視した判断は正解だったと感じている。
ただ、間取りに完璧はない。「こうすればよかった」という点は必ず出てくる。大事なのは「今の生活」だけでなく「5年後・10年後の生活」を想像して選ぶことだ。子どもの成長は止まらない。その成長に合わせて家がどう使えるかを、物件選びの軸にすることをすすめる。
ハウスメーカー・建売・注文住宅のどれを選ぶにしても、「資料を比較する」ことから始まる。カタログを手元に置いて比べることで、自分が何を重視しているかが明確になる。まずは複数社の資料を取り寄せて、家族で話し合うことをすすめる。
注文住宅を検討しているなら、複数のハウスメーカーに一括で資料請求できるサービスを使うと効率的だ。各社の間取りプランや坪単価を比べることで、自分の家族構成に合った選択肢が見つかりやすくなる。建売・注文住宅どちらを選ぶにしても、「比較する」ことから始めることをすすめる。
住宅ローンの組み方:子ども4人がいる場合の判断軸
物件を決める際に避けて通れないのが住宅ローンだ。我が家の場合、コロナICUを経験した翌年に購入したため、「万が一また収入が途絶えた時に耐えられるか」を基準に組み方を考えた。
結論として選んだのは「35年固定金利」だ。変動金利は低い時期に組めば月々の返済額は小さくなるが、金利が上がった時のリスクを考えた。子どもが4人いる状況で、毎月の支出が予測不能になることを避けたかった。固定金利は総支払額が増えるが、「毎月いくら払うか」が確定している安心感を優先した。
返済額は手取り月収の25%以内に収めるのが我が家の基準だ。これより高いと、子どもの教育費・習い事・突発的な支出への対応が厳しくなる。「買える価格」より「返せる価格」で上限を決めることが、子どもの多い家庭では特に重要だ。
住宅ローンは複数の金融機関を比べることで、金利・条件の差が見えやすくなる。気になる方は無料の比較サービスを使ってみるといい。→ 住宅ローンの無料一括比較(モゲチェック)![]()
近隣環境の調査:内覧だけでわからないこと
間取りや設備は内覧で確認できるが、近隣環境は実際に住んでみないとわからない部分が多い。だからこそ、購入前に独自の調査をした。
- 平日の朝・登下校時間帯に現地を歩く:子どもの登下校ルートの安全性、歩道の広さ、信号の数を確認した
- 近くの公園の様子を見る:子どもが遊べる公園があるか、利用者の年齢層・人数を確認した
- ゴミ収集場所の位置と管理状態:近すぎると臭い・虫の問題が出ることがある
- 夜の雰囲気を確認:昼間と夜では街の様子が変わる。街灯の数・人通りを確認した
- 地域の掲示板・自治会の活動:地域のつながりが強いかどうかは、子育て環境に影響する
この調査を3〜4回繰り返した上で、「ここに住みたい」という実感を持って最終決定した。物件そのものだけでなく、「その街で子育てできるか」を確認することが、長く住む家を選ぶ上で大切だと思っている。
住まい選びは、家族の「次の10年」を決める判断だ。間取りや設備だけでなく、学区・近隣環境・ローンの返済計画まで含めて総合的に判断することが、長く住める家を選ぶための基本だと思っている。子どもが多い分、考えるべき変数は増えるが、その分「何を優先するか」が明確になりやすい。この記事が、同じように子どものいる家族の住まい選びの参考になれば嬉しい。
▼ あわせて読みたい

