50代の会社員がAIを使っている。
ChatGPTとClaude Code。この2つを毎日使い分けている。特別なスキルがあるわけではない。ITに詳しいわけでもない。ただ、コロナ後遺症で記憶力と思考力が低下した自分にとって、AIは生活を支えるツールになっている。
AIを使い始めたきっかけ|体力の代わりに
AIを使い始めたのは、体力が戻らないと気づいた時だった。
以前なら頭の中で整理できたことが、今はできない。会議の内容を覚えられない。資料を作る集中力が続かない。考えがまとまらない。簡単な計算にも時間がかかる。人の名前が出てこない。昨日やったことを忘れている。
最初は自分を責めた。「なぜこんなこともできないのか」と。でも、責めても回復しない。それなら、できない部分をツールに任せた方がいい。発想を切り替えた。
体力で補えないなら、ツールで補うしかない。以前ならノートに手書きでメモを取っていた。今はスマホでChatGPTに話しかければ、整理された形で記録が残る。以前なら頭の中で企画を練っていた。今はClaude Codeに壁打ち相手になってもらう。
AIは「能力の拡張」ではなく「失われた能力の補完」。自分にとってはそういう位置づけだ。そう思ってSNSで知ったのがChatGPTだった。その後、Claude Codeに出会った。
ChatGPTの使い方|食事管理から会議準備まで
ChatGPTは幅広く使っている。
食事管理が一番の用途だ。毎食食べたものをテキストで送り、栄養バランスを評価してもらう。これだけでHbA1cが改善した。
それ以外にも使い道は多い。
- 会議の文字起こしと要約
- ミーティングの準備(論点整理、質問リスト作成)
- 画像生成(プレゼン資料の図解など)
- メール文面の作成
ミーティング準備にも重宝している。「明日のミーティングの論点を整理して」「この資料に対する質問リストを作って」と頼めば、数分で準備が整う。以前なら前日の夜に1時間かけてやっていた作業が、AIのおかげで15分で終わる。
特に文字起こしと要約は助かっている。会議中にメモを取る集中力がない。録音してChatGPTに要約してもらえば、後から内容を確認できる。記憶力の低下をカバーする、最も実用的な使い方だ。
画像生成も便利だ。プレゼン資料に図解を入れたい時、以前ならデザイナーに依頼するか、PowerPointで四苦八苦していた。今はChatGPTに「この概念を図解して」と頼めば、それなりの図ができる。完璧ではないが、社内資料なら十分なクオリティだ。
メール文面の作成も重宝している。取引先への返信や社内報告のメールを、要点だけ伝えてChatGPTに文面を整えてもらう。ゼロから書くより速いし、敬語の使い方も適切にしてくれる。体力を使わずに仕事が進む。
Claude Codeの使い方|分析とサイト構築
Claude Codeは、より構造的な作業に使っている。
- データ分析と整理
- 資料作成(報告書、提案書の構成)
- サイト構築(このサイトもClaude Codeで作った)
- 記事の構成・執筆サポート
このサイトの記事は、Claude Codeとの対話で生まれている。自分の体験を話すと、Claude Codeが構成に落とし込んでくれる。一人では「何から書けばいいかわからない」状態だったものが、会話しているうちに記事の形になっていく。
WordPressへの記事投稿、内部リンクの設置、アイキャッチ画像の設定まで、APIを使って自動化している。10記事分の内部リンクを一括で設置したり、文字数が足りない記事を一気に膨らませたり。一つひとつ手作業でやっていたら、体力的に不可能だった作業量だ。
Claude Codeの特に良いところは、長い会話の文脈を覚えていてくれること。「前回話した内容を踏まえて」と言えば、ちゃんと前回の内容を反映してくれる。記憶力が落ちた自分にとって、これは代えがたい価値がある。自分の手で一つひとつやっていたら、体力的に10記事は書けなかっただろう。
使い分けのポイント|得意分野が違う
2つのAIの使い分けは、それぞれの得意分野で決めている。
ChatGPTは「日常の細かいタスク」に強い。食事管理のような毎日の繰り返し、画像生成、短い文章の作成。手軽に使えて、すぐに結果が返ってくる。
Claude Codeは「構造的な大きい作業」に強い。サイト全体の設計、複数記事にまたがる内部リンクの管理、長文記事の構成。全体を俯瞰して、整合性を保ちながら作業を進める力がある。
ChatGPTは「今すぐ答えがほしい」時に使う。Claude Codeは「一緒に考えてほしい」時に使う。質問と相談の違いに近い。
たとえば「今日の夕食の栄養バランスを教えて」はChatGPT。「このサイトのカテゴリ構成をどうすべきか」はClaude Code。前者は即答がほしい。後者はやりとりしながら最適解を探りたい。
一言で言えば、ChatGPTは「便利なアシスタント」、Claude Codeは「一緒にプロジェクトを進めるパートナー」。どちらが上ということではなく、役割が違う。
最初は「AIを2つも使い分けるなんて面倒」と思った。でも使ってみると、自然と棲み分けができた。ChatGPTのアプリを開くのは日常の細かいタスクの時。Claude Codeを開くのは「よし、何か作ろう」という時。気分で使い分けている部分もある。
コストも気になるところだが、ChatGPTは無料版でもかなりのことができる。Claude Codeは月額がかかるが、このサイトを運営するための投資だと思えば安い。体力がない分、お金でAIの力を借りる。これも一種のストック型の発想だと思っている。
AIで一番「助かった」瞬間
AIを使い始めて一番助かったのは、自分の体力回復のために時間を作れるようになったことだ。
通常、AIで業務を効率化すれば「もっと仕事ができる」ようになる。だが、自分の場合は違う。できた時間で休むことの方が多い。
AIに仕事を任せて、空いた時間で横になる。それで毎日を乗り切っている。
具体的に言うと、AIで30分の作業を10分に短縮したら、残りの20分で休む。その20分の休息があるから、次の30分の作業に取りかかれる。この「AIで時間を作って、作った時間で休む」サイクルが、コロナ後遺症と付き合いながら働く自分の生命線になっている。効率化の目的が「もっと働く」ではなく「休む時間を確保する」。これは、コロナ後遺症を抱える自分ならではのAI活用法だと思う。
50代からAIを始めるなら
AIを使い始めた頃は正直不安だった。「自分に使いこなせるのか」「若い世代には当たり前でも、50代の自分には敷居が高いのではないか」。でも、使ってみたら想像より簡単だった。
AIは完璧ではない。間違えることもある。的外れな提案をしてくることもある。でも、それは人間も同じだ。大事なのは「最終判断は自分がする」こと。AIの提案を鵜呑みにせず、自分の経験と知識で取捨選択する。50代にはその判断力がある。
50代からAIを始めるのは、遅くない。むしろ、50代だからこそ価値がある。
若い世代は体力がある。多少非効率でも、時間と体力で補える。50代は違う。体力も時間も限られている。だからこそ、AIに任せられる部分は任せて、自分にしかできないこと——経験を語ること、判断を下すこと、家族と過ごすこと——に集中する。
AIを「若い人のもの」だと思っていたら、もったいない。むしろ50代こそAIの恩恵が大きい。体力の衰え、記憶力の低下、時間の限り。これらをAIが補ってくれる。20年分の経験と判断力は自分にしかない。AIにはそれがない。お互いの弱点を補い合える関係。それが、50代とAIの最高の組み合わせだと思う。
まずは一つ、試してみてほしい。「今日食べたものを入力して栄養バランスを教えて」。それだけでいい。AIが返してくれる答えに驚くはずだ。そこから世界が変わる。
私は50代でAIに出会えてよかった。もし出会っていなかったら、コロナ後遺症で記憶力が落ちた自分は、もっと苦しんでいたと思う。仕事も続けられなかったかもしれない。このサイトも存在しなかった。AIは、50代の自分に「まだできる」という希望をくれた。
これからもAIは進化し続ける。自分も一緒に進化していきたい。体は衰えても、ツールの力を借りれば、まだまだやれることはある。そう信じている。
AIは敵ではない。体力や記憶力が衰えた自分を補ってくれるパートナーだ。55歳独立に向けて、このパートナーとの関係はこれからもっと深くなっていくと思う。
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この記事は個人のAI活用体験に基づく記録です。

