50代で住宅ローンが残っている。残り約29年。完済は70代後半の予定だ。
この事実を書くと、不安になる人もいるかもしれない。「70代後半まで払い続けるのか」と。
でも考えてみてほしい。住宅ローンを組まなければ、家賃を払い続ける。家賃は完済がない。住宅ローンには終わりがある。そして団信がある。万が一の時、家族に家を残せる。
正直、自分も不安がゼロではない。正直、自分も不安がゼロではない。でも、不安と向き合い、具体的な対策を立てることで、漠然とした恐怖は消える。
50代で住宅ローンが残っているリアルと、どう付き合っているかを記録する。
35年変動金利フルローン|あの時の選択
建売住宅を買った時、35年の変動金利でフルローンを組んだ。頭金なし。
当時、頭金を貯める時間的余裕がなかった。子どもが3人に増え、2LDKの賃貸マンションでは限界。いい物件はどんどん売れていく。「待つ」という選択肢はなかった。
FP2級の知識があったから、変動金利のリスクは理解していた。金利上昇のシミュレーションもした。それでも、当時の金利水準では変動金利が最も現実的だった。固定金利との差額を運用に回した方が合理的だと判断した。
今思えば、変動金利を選んだ判断は結果的に正解だった。この数年間、低金利が続いている。固定金利との差額分をNISAに回したことで、その差額は運用益として育っている。
ただし、これは結果論だ。金利が急上昇していたら、話は違っていた。変動金利を選ぶなら、「金利が上がった時にどう対応するか」のシミュレーションを事前にしておくべきだ。FP2級の知識があったからこそ、そのシミュレーションができた。
あの判断が正しかったかどうかは、完済した時にしかわからない。ただ、あの時できる最善の選択をしたとは思っている。
毎月のローン返済|固定費として最大の支出
住宅ローンの返済は、毎月の固定費で最大の支出だ。
収入がゼロになった時、一番怖かったのは住宅ローンの引き落とし日だった。口座にお金があるか確認する手が震えた。滞納すれば家を失う。その恐怖は、経験した人にしかわからない。
今は安定した収入があるから払えている。でも、コロナ後遺症で再休職した時期もローンは待ってくれなかった。傷病手当金でなんとか凌いだが、あの不安は二度と味わいたくない。
繰り上げ返済はしない|運用に回す判断
繰り上げ返済は考えたことがある。余裕資金があるなら、ローンを減らした方が精神的に楽だ。
だが、FP2級の知識で計算した結果、繰り上げ返済しない方がいいと判断した。
理由はシンプルだ。住宅ローンの金利よりも、NISAの運用益の方が高い。ローンの金利が1%以下なら、そのお金をNISAで運用して年3〜5%のリターンを得た方が、トータルでプラスになる。
もちろんリスクはある。運用が必ずプラスになる保証はない。でも、長期・分散・積立というNISAの基本方針なら、20年以上のスパンで見ればプラスになる可能性が高い。FP2級の知識と、FXで70万失った経験が、この判断を支えている。
住宅ローン控除|使える制度はフル活用
住宅ローン控除も大きい。年末のローン残高に応じて、所得税が控除される。この制度がある限り、慌てて繰り上げ返済する理由はない。
控除期間が終わったら、その時点で繰り上げ返済を再検討する。金利の状況、NISAの運用状況、家計の余裕度。総合的に判断する。FP2級の知識があるから自分で判断できるが、状況が変わるたびに見直しが必要だ。
住宅ローンの借り換えを検討するなら
50代で住宅ローンが残っている場合、金利の見直し(借り換え)は選択肢の一つだ。数年前に借りたローンより今のほうが条件がよい場合もある。モゲチェックは複数の金融機関を無料で一括比較できるサービスで、今の借り入れ条件と並べて確認できる。
あわせて火災保険の見直しも検討してほしい。住宅購入時のまま何年も更新していない場合、見直しで保険料を抑えられることがある。インズウェブの無料一括見積もりで比較できる。今なら見積もりだけで全員にセブンプレミアムカフェラテがもらえるのもうれしい。
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スプレッドシートで管理している家計一覧には、住宅ローンの残高推移も入れている。毎月いくら減っているか、金利がいくらかかっているか。数字で見えると「あとこれくらいか」と冷静に付き合える。制度が変わる可能性もあるから、毎年の確定申告時に見直している。
70代後半まで払い続ける不安
完済予定は70代後半。正直、その歳まで払い続けられるのかという不安はある。
健康面の不安もある。コロナICUの経験から、自分がいつまで健康でいられるかわからない。糖尿病もある。慢性疲労もある。
だからこそ、ストック型収入の構築を急いでいる。会社員の収入がなくなっても、アフィリエイトやNISAの運用益でローンを払い続けられる状態を作りたい。それが55歳独立計画の裏テーマでもある。
団信(団体信用生命保険)という安全装置
住宅ローンには団信がついている。万が一自分が亡くなった場合、ローンの残債がゼロになる。
ICUで「だめかもしれない」と言われた時、朦朧とした意識の中で「団信に入っていてよかった」と思った記憶がある。自分が死んでも、家族は家を失わない。その安心感は大きい。
保険業界にいた経験から、団信の重要性はよくわかっている。住宅ローンを組む時、団信の内容をしっかり確認してほしい。特にがん特約や三大疾病特約は、50代にとって現実的なリスクだ。
自分の場合、団信に加えて保険営業時代に設計した保険もある。万が一の時、住宅ローンは団信でゼロになり、さらに死亡保険金で家族の生活費を確保できる。この二重の安全装置があるから、妻にも「大丈夫」と言える。
50代で住宅ローンを抱えている方は、今一度団信の内容を確認してほしい。加入時に説明されたはずだが、覚えていない人も多い。保険証券と一緒にファイルに入れて、妻にも場所を伝えておく。自分に万が一のことがあった時、妻が団信の存在を知らなければ意味がない。
住宅ローンが残っている50代へ
50代で住宅ローンが残っていることは、珍しくない。むしろ多数派だと思う。
国土交通省の調査によれば、住宅ローンの平均完済年齢は73歳前後だ。つまり、50代でローンが残っているのは「普通」のこと。自分だけが特別に苦しいわけではない。
ただし「普通」だからといって安心してはいけない。大事なのは、自分の場合はどうかを具体的に把握すること。残りの返済額、月々の返済額、金利タイプ、完済年齢。これらを一覧にして見える化するだけで、漠然とした不安が具体的な数字に変わる。
数字で見ると「あと何年で、あといくら」がわかる。わかれば対策が立てられる。繰り上げ返済するか、運用に回すか、退職金で一括返済するか。選択肢が見える。
大事なのは、漠然と不安に思うのではなく、数字で把握すること。残りの返済額、完済までの年数、毎月の返済額、金利。スプレッドシートに書き出すだけで、不安の正体が見える。
繰り上げ返済が正解とは限らない。運用に回した方がいいケースもある。自分の状況に合った判断をするために、FPに相談するか、自分で勉強するか。どちらにしても、「知ること」が不安を消す第一歩だ。
我が家の場合、住宅ローンの返済予定表をスプレッドシートに入力している。何月にいくら返済して、元金がいくら減って、利息がいくらかかっているか。これを見ると「利息って結構払ってるな」と実感する。だが同時に「元金は確実に減っている」こともわかる。前に進んでいる実感があるだけで、気持ちは楽になる。手動で管理するのが面倒な方は、マネーフォワードMEのような家計管理アプリで銀行口座を連携すれば、ローン残高の推移も自動で追える。
妻にもこの表を見せている。印刷して一緒に確認する。「あとこれくらいだね」「思ったより減ってるね」。その会話ができるだけで、住宅ローンへの不安が夫婦の共通認識に変わる。一人で抱え込まないこと。それが一番の対策かもしれない。
住宅ローンは長い付き合いだ。35年は人生の半分近い。その間に転職もあるし、病気もある。コロナでICUに入ることもあった。予測不能なことが起きる前提で、ローンと付き合う覚悟が必要だ。
それでも、家を買ったこと自体に後悔はない。子どもたちがのびのび暮らせる場所がある。家族が帰ってくる場所がある。ローンの重さと、家がある安心感。天秤にかければ、安心感の方が重い。
70代後半まで払い続ける。途方もない数字だ。でも、一回一回の返済は月々の固定額でしかない。今月分を払う。来月分を払う。その積み重ねで、いつか完済の日が来る。焦らず、でも確実に。住宅ローンとの付き合い方は、コロナ後遺症との付き合い方に似ている。一気に解決しようとせず、日々の積み重ねで前に進む。焦っても仕方ない。でも、止まらない。
この家で、家族と暮らしていく。子どもたちが巣立つ日まで、そしてその後も。住宅ローンはその覚悟の証だ。重いが、確かなもの。50代でローンが残っていることは、弱さではない。家族を守ろうとした結果だ。
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この記事は住宅ローンに関する個人の体験記録です。金利や制度は変更される場合があります。判断はご自身の責任でお願いいたします。
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